車いすの種類について:その人に合った一台を選ぶために
車いすは、歩くことがむずかしくなった方の「足」となる大切な道具です。
でも、ひとことで「車いす」と言っても、実はいろいろな種類があります。
今回は、車いすの主なタイプと、それぞれの特徴についてご紹介します。
🧑🦽 自走用と介助用のちがい
まず、車いすは「自走用」と「介助用」に分けられます。
- 自走用車いす:利用者自身が手でこいで動かすタイプ。後輪が大きく、外側にハンドリム(こぐための輪)がついています。
- 介助用車いす:介助者が後ろから押して操作するタイプ。後輪が小さく、軽くてコンパクト。狭い場所でも動かしやすいです。
🚲 主な車いすの種類と特徴
- 標準タイプ
一般的な車いすで、屋内外どちらでも使えます。安定感があり、初めて使う方にもおすすめです。
- 軽量タイプ
標準タイプよりも軽く、持ち運びや車への積み込みがしやすいです。ただし、長時間の使用には向かないこともあります。
- 電動タイプ
電動モーターで動く車いす。自分でこぐのがむずかしい方や、坂道の移動が多い方に向いています。介助者の負担も軽くなります。
- リクライニング・ティルトタイプ
背もたれを倒したり、座面の角度を変えたりできるタイプ。長時間座る方や、姿勢保持がむずかしい方におすすめです。床ずれ予防にもなります。
- モジュールタイプ
座面の高さや幅、アームレストなどを細かく調整できるタイプ。体型や状態の変化に合わせて使えるので、長く使いたい方にぴったりです。
📝 選ぶときのポイント
車いすを選ぶときは、以下のようなことを考えると安心です。
- 使う人の体の状態(筋力・姿勢・座る時間など)
・ 使う場所(屋内・屋外・段差の有無)
- 介助者の負担や使いやすさ
- 将来的な体の変化への対応
ケアマネジャーさんや福祉用具専門相談員と相談しながら、「その人に合った一台」を選ぶことが大切です。
車いすは、ただの移動手段ではなく、「その人らしい生活」を支える大切な道具です。
種類や特徴を知っておくことで、より安心で快適な暮らしにつながります。
